「どうしても 日本の英語教育ってアメリカに傾きすぎじゃない?」
翻訳・通訳をこなし、英会話講師のYさん。
Yさんは最近家族で1年間イギリスに留学して帰国した。
言葉は思考の回路だから、
アメリカ英語だけで日本人が英語を学習するのは危険。
知らずにアメリカのイデオロギーも体得してしまう。
その言葉にNさんも同意。
Nさんは アメリカ在住5年でやはり英語翻訳・通訳・講師。
「英語の教科書の内容も、発音もアメリカ一辺倒よね。
絶対不自然。アメリカ視点のみで世界情勢を見る子供が多い」
言語は思想も伝達する。
その国の文化も良きものとして素直に受け入れる基盤が出来てしまう。
アメリカの情報だけを伝えるのは、マスコミもやめにしたらいい!
昨年、友人の修論で短大生をアンケート調査して
その結果にぎょっとしたことがあった。
何故英語を勉強していますか?
回答:外国人と話したい。
どこの国に興味がありますか?
回答:アメリカ
まぜその国に興味がありますか?
回答:明るく、平和で、進んだ国だから。
これが、一番多い回答であった。
ほとんど全員がアメリカに興味があると答えたことが
それまで受けてきた教育や
日本社会の一般的志向を反映していると思えた。
世界はアメリカだけじゃないし、
アメリカは明るいだけじゃないし、平和でもないし、進んでいない面もたくさん。
アメリカ人にはいい面もたくさんあるけれど
どうしようもない面もたっくさん。
どの国だって同様だけど。
アメリカ崇拝者は
ヨーロッパに行くといいかも。
世界が多様だと、
言葉じゃなく皮膚感覚で理解できるから。
多文化教育を標榜するだけではなく
それが社会の実相になっているから。
ヨーロッパの視点も入れると
アメリカも、アメリカ人も、アメリカ英語も客観的に見ることが出来る。