初めての子供が生まれると知った時
翻訳を始めた。
英語が得意なわけじゃなかったけど
どうしてもこれだけは
自分の日本語で訳して
子供に読み聞かせをしたいと思ったのだった。
それがWInne the Pooh
ノートを買って、クレパスとパステルを用意して
楽しみながら翻訳していった。
挿絵をまねて色を塗って
ノートが1冊どんどんうまっていった。
子供が生まれる前に全部訳し終えて
本当にうれしかった。
でも、子供が生まれると子育ては想像以上に大変で
毎日の生活に忙しくて
3人続けて子供ができると
それどころではなく
そのノートの存在を思い出しもしなくなった。
3人の子供たちが
ちょっと大きくなったころ
寝る前は 私の創作物語 バッタのビー君の冒険のお話をすること
と
本の読み聞かせが日課だった。
子供たちがそれぞれ1冊づつその日の本を選ぶ。
ある時、だれかがそのノートを持ってきて読んでという。
あ~なつかしい。
これはお兄ちゃんが生まれる前に書いたというと
「お兄ちゃんの本」となり
いいなー と 他の子供たちはうらやましがった。
絵が得意な子は「ママの絵へん」といい
絵が苦手な子は「ママの絵いいよ」と。
他の子供たちにも、絵本を書くことを約束したものの
いつか
その約束は忘れられ
「お兄ちゃんの本」の存在も忘れられていた。
そういえば・・・
ジョーンズ先生のセミナ-が始まって ふと思い出した。
ああ あった。
31年前のノートは本箱で健在だった。