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Steven Chuの卒業スピーチから


卒業スピーチを読み続けている。

2009年のハーバードのコメンスメントはオバマ政権のエネルギー長官
スティーブン・チュー

1997年のノーベル賞の受賞者だ。
学者一家で、
ノーベル賞を取った時も母親は
『あらそう。で、今度いつ帰ってくるの?』との反応だった、
でも
ハーバードから名誉博士号をもらうと
きっともっと喜んでくれるだろうと笑わせる。

彼は5つのアドバイスをする。
感謝すること
寛大であること
人に信用されること
情熱を持てることをすること
人のために尽くすこと

当たり前のことを
こんなに優秀で成功している人に言われてもねー
なんかひねくれちゃう

そう思いながら読み進むと
そのあとのメッセージが強い。
彼が情熱を傾けて取り組んでいる地球温暖化阻止のための
政策づくりや技術開発に直結する情報と訴え
地球温暖化が
切実な問題であることが印象的。
人生をかけて取り組んできた問題に関する科学者の訴えは感動的だ。
こういう感動のさせ方もあることを再認識。

概略は
地球は過去60万年に6回氷河期を経験している。
1870年に水位が計測され始めて以来水位は上昇しているが近年その速さは5倍に。
産業革命以来2酸化炭素が空気中に放出されはじめ
今までに約1度C気温が上昇した。
すぐに
温暖化ガスの放出をやめても影響は継続する。

21世紀末までは気温が5度上昇する可能性があるとIPCCは予測する。
その影響は大きい。
最後の氷河期は今より気温が6度低かっただけだが
カナダ全域、オハイオ州とペンシルベニア州まで氷河におおわれていた。
気温5度上昇した地球は予想もつかないほど今と違うだろう。
何よりも昆虫が巨大になる。

さらに、甚大な影響は永久凍土が溶けることで起きる。
永久凍土の下には多くの有機体が凍った状態で存在し、
解けることで腐敗が進み
それによって放出される
メタンや2酸化炭素の量は
産業革命以来人為的に空中に放出してきた化石燃料によるガスの比ではない!

ひとたび
その状態になると加速度的に
雪だるま的に影響は大きくなる。

人類が科学技術を発展させた
『成功』の結果として気候変動は起きている

だから、

同様にその悪影響を科学技術の発展と
国際的な政策で抑えることは可能だ と信じる。
by endoms | 2009-06-08 22:17 | 卒業式のスピーチ