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んちゃって英語ガイド

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アイヌについて勉強しました。


ぱっかり時間の空いた日

アイヌの話を伺いに出かけた。
カデルの7階で研究員の方に質問

1.アイヌの最高神が熊というのは本当ですか?集落のサイズによって最高神とされる神がシマフクロウだったり熊だったりというのは本当ですか?
2.1997年のアイヌ文化保護法の制定以降はアイヌ文化への理解保護の状況はよくなりましたか?
3.チセの暖房は?マキは一年中絶やさずに燃やしていたのですか?
4、死者が出たらその人の家を焼くというのは本当ですか?

研究員津田さんは 
いや~ 
無知な人が来てしまったわ 

っていやな顔をしながらも

じゃーパソコンの画面を使って説明するわ


自分のセミナーで使ったパワーポイントを見せながら
話し出した。


神の国には多くの神がいて
その神は時々地上にやってきてアイヌを助けてくれる。
神は地上に来る時には衣として自然現象 例えば風、水、雪などの姿をまとい、動物 例えば熊、鳥、虫などの衣をまとい、やってくる。
そしてその衣を心のよいアイヌに差し出す。

差し出されたアイヌは神に感謝していただき、
神に供物を捧げ踊りや歌を捧げて感謝し、神の国に神の魂を送り、衣はいただく。
神は感謝され贈り物を貰うことで株が上がり
また助けようという気持ちになる。
この循環。

すべてのものが頂き物だから無駄にはしない。
植物、魚、動物は必要なだけしか採らないし
とったものは無駄にせず全部消費する。
ござのきれ端が出たときは感謝して気の根元に戻す。

そんな循環感から生まれた神だから
最高神っていうんじゃない。
ただ、熊は肉を食べ血を飲み皮を使い内臓も使い
多くの人の役に立ったから、尊重されたけど。
どの神を最高神としてあがめたわけではない。
冬篭りの熊を狩るのは年中行事で、イヨマンテもそう。

変なものを読んできたね~

1997年の法律以来状況はましになったけど、いまだに差別はある。
私だってもずっと差別されてきて、アイヌであることをいとわしく思っていた。
母親が和人だったのでアイヌ文化にふれずに育ち、アイヌの血は重いだけ。
40歳になってはじめてアイヌの自覚にめざめ、近所の古老から多くを学んできた。

暖房ね。
アイヌの家の床は土間で、土間があったまるんだよ。一段低くなっていてる囲炉裏のぬくもりが土を温まるから。囲炉裏は玄関とおなじ高さ。部屋の中は少し高い。囲炉裏は玄関向きだけ囲われていなくてね~。
玄関から長いままのマキをくべたんだよ~。ノコギリなかったから長いままさ。

夏は棒を渡した上に板を敷いてベッドにしてそこで寝たし
冬は土間に乾燥させた藁をしいて、毛皮に包まって寝た。


家を燃やすのは女の死者だけ。
家を建てるのは男の仕事。だから男は死んでからもあの世で自分の家を建てられるけど、女は家が建てられない。
だから小さな家を作って、なじみの日用品を入れて あの世で使えるように家を持たせるんだよ。
家のばあさんが死んだ時も小さい家を作って
大切にしていたものを入れて燃やしてあの世に送ってやった。

絵を描きながら丁寧に説明してくれて
これまでアイヌについて私はどれだけ知ったかぶりで話していたかを
かなり反省したのでした。

また遊びに行ってお話を聞こうと思うけど

質問が多岐にわたると勉強できることが広がるから、
次回は何人かで
一緒に行きたい人はいませんか?
by endoms | 2011-09-22 23:26